最近は、車でもお陰様でインロックをしなくなった。
鍵が車の中にある時は、鍵が掛からなくなったお陰様だ。
昔は、よく車内に鍵を置いたまま、ドアの鍵をかけてしまって途方に暮れる的な事は、年に1回位あったものだ。
ドアの鍵を閉めてそのままドアノブを上げたままドアを閉めると起きてしまう現象だ。
最近車の免許を取ったような人は、経験無いかもしれないが、少なからず私の年代は、『やっちまった!』的な事はあったと思う。
閉めてしまったドアを恨んでみたところで、どうにもなる訳ないし、ハンガーの針金でドア窓の隙間から差し込んで、1時間ぐらい掛けて開けたり、高級車になればなる程、開かなくて、ガソリンスタンドに頼んだりして開けてもらったもんだ。
何度も失敗を経験をするようになって、必ず鍵で閉める習慣をつくったりしたものだ。
それも、ここ10年は車が反応してインロックしなくなったお陰様でこの途方に暮れる経験はしなくなった。
人間の進歩というか?便利さの追求は、ありがたいものだ!
先日まで行っていた香港の滞在時のホテルでのお話。
2日目の朝のこと。
当日の仕事は、午後からのスケジュールで、香港にはもう60回位行っていたので今更、朝から買い物などするつもりもなかった。
檜山社長やJOHNさんと前の晩にたくさんお酒を飲んでいたこともあり、目を覚ます為にシャワーを浴びた後に、まだ出かける時間まで2~3時間あったので、ホテルのガウンとパンツ一丁の格好で!朝飯と昼飯をルームサービスで済まそうとスパゲッティを頼んだ。
頼んだスパゲッティを平らげて、
『そういえば、この食器は部屋の外に出しといてください!って言ってたな!』
と運んで来たボーイさんの言葉を思い出し、その食器の乗ったプレートを持って部屋から外に出て、廊下に置いた。
その時、ドアが、
『ガチャ!』
と音がして閉まった。
『あれっ!』
何が起こったか!一瞬で自分の状況を分析する。
『あっ!そうだ、オートロックだ!やべ~!』
と思った時は、時すでに遅し!(笑)
白いガウンと白いスリッパの変態男が廊下にたたずんでいた。
『マジかよ~~~。』
無駄な抵抗だと分かっているが、ドアを開けようと試みるが、当然ながらビクともしない。
当たり前の話だ。
『フロアは18階、この格好で、フロント行ったら、やばいよな~。エレベーターまでも距離あるし・・・・。』
少し、私は部屋の前でたたずんでいた。
すると、かなり遠いが、同じフロアにベットメイキングをしているであろう部屋の外にシーツなどを積んでいる台車があるのを見つけた。
『あそこのベットメイキングの人に頼むしかない!』
私は、急いでその部屋の前まで走っていった。
部屋のドアは開けっ放しで部屋の中からは掃除機の音がしている。
『エクスキューズミー!』
『エクスキューズミー!』
と大きな声を掛けるが反応がない。
全力でもう一度、
『エクスキューズミー!』
と怒鳴ると、怪訝そうなハウスキーパーのおばさんが部屋から出てきた。
私が、
『エクスキューズ!ヘルプミー!マイルーム、インロック!ナッシング、キー』
みたいな事を必死に訴えるが、私の英語が下手なのもあるが、ハウスキーパーさんも英語はしゃべらず、広東語で何か言っている!
なんとか、不機嫌なこのおばさんを自分の部屋まで連れて行かなければ!
と必死にジェスチャーも交えて、何とか自分の部屋のところまで連れて行った。
そして、自分の出したプレートを指さして、このプレートを置いた時にドアが閉まった事をさっきと全く同じように再現してみせた!
すると、不機嫌だったおばさんが、大爆笑!さ。
『ガハハ、ワハハアハハッハハアッ!』
と笑いながら、ドアを開けてくれたとさ!
一人部屋に入り、おばさんの笑い声を思い出しながら、私も大声で笑ったのだ!
『こりゃ、記念に写真撮っておこう!』
と、今度は、ドアが閉まらないようにしてから、写真を撮ったのだ!
みなさんもホテルでのインロックは、気を付けた方が良いですぜ!